疑惑 (1982)

19822h7mクライムドラマミステリー

「砂の器」の名コンビである松本清張(原作・脚色)と野村芳太郎監督のコンビによる、推理サスペンス・ドラマ。桃井かおりと岩下志麻を主役に迎え、自動車事故で死亡した富山の財閥と、その夫人に着せられた保険金殺人の疑惑を辣腕女弁護士が解明してみせる。富豪の後妻に桃井かおりが扮し、その独特のエロキューションや、悪女と呼ばれる女のふてぶてしさ、可愛らしさを見事に表現。対する女弁護士には岩下志麻が扮し、終始毅然とした“理性の女”ぶりを発揮。そのクールな表情は、時としてホラー映画さながらの冷徹さを見せるほど。 この“理と情”のシンボルとも言えるふたりの女を、野村監督の演出は見事な対比で描いて見せ、事件の概要をも彼女らの言動を通して観客がすんなり理解出来るあたりの手腕はさすが。また桃井の後妻は過去に関する描写にウエイトを置いている一方、岩下の弁護士は離婚歴があり、夫側にいる娘とのやりとりを通してしか、「なぜ、彼女がそういう女になったか?」について言及していない、この描きわけが面白い。観客としては当然、桃井の悪女のほうに感情移入しがちなのだが、その彼女の窮状を救うのが、岩下の冷静な判断力と推理であるあたりの皮肉とカタルシスが、爽快な後味を与えている。ただし判決確定後、ふたりの女が交わす本音のやりとりは、両女優の演技合戦という意味も含めて、世の男性諸氏を恐怖のどん底にたたき落とすほどの壮絶さ。ご注意を。

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キャスト

スタッフ

プロデューサー
Yoshitarō Nomura
撮影監督
川又昂

詳細

公開日
1982年9月11日
言語
日本語
製作会社
Kiri Production Inc.、Shochiku